こだわりの取り組み

エコファーマー

エコファーマー

北海道認定 胆振第350号

クマザワ農園では、農林水産省が定める「エコファーマー」という制度の認定をメロン・カボチャ・とうもろこしに対して受けています。
「エコファーマー」とは、3つの技術「土づくり」「化学肥料低減」「化学農薬低減」を一体的に持続的に取り組む制度です。ここ数年低農薬栽培に力を入れて栽培しています。近年食品に対する消費者の「安全・安心」と言うキーワードは年々高まっていると感じているからです。本来は「無農薬栽培」が一番消費者の皆様が求めている栽培方法なのかもしれません。ですが現実メロンの商業ベースの栽培で無農薬栽培にチャレンジすることは、かなり高いハードルです。私達生産者も本心は無農薬栽培が理想ではありますが、メロンはとてもデリケートな作物で多くの病気・害虫をクリアしなければ収穫まで辿りつけません。そして農薬は私達生産者を助けてくれているのもまた事実です。使用回数・希釈倍率・使用日数などルールをきちんと守って使用をすれば人体への影響はありません。かと言って、むやみに大量の農薬を何度も散布することはしたくはありませんし、また農薬はとても高価な資材でもあります。お客様に少しでも安全・安心な作物を提供していく事が生産者の務めだと思います。その中で何か出来る事を探し、少しでも低減出来ることにチャレンジしています。
その一部を皆様に、ご紹介させて頂きたいと思います。

緑肥栽培

緑肥栽培(えん麦)を、毎年メロン収穫後9月にハウス内に播種しています。緑肥を栽培することにより連作障害の回避、土壌への有機質補給、残肥の吸収などのメリットがあります。

緑肥の粉砕作業

メロン栽培終了後の9月に播種し大きく成長した緑肥を1月に粉々に粉砕していきます。これを、土壌にすきこむ事により有機質の補給へとつながります。

堆肥の投入

今期の栽培状況を記録・把握した上で特に土壌の力が弱っている所に、しっかり寝かして完熟した堆肥をハウス内に投入していきます。

自家製有機質肥料

化成肥料を極力使用せずに、単肥有機質肥料をブレンドして施肥しています。内容は、なたね油粕・漁粕・カキ殻石灰・米ぬか・などです。

全体散布の低減へ

従来はハウス全体を農薬散布する方法しかしていませんでしたが、直接一株一株を触って作業する摘心作業(メロンが出来るまでに記載)を利用して、摘心時に害虫・病気を早期発見出来た場合、個々に対処する事を始めました。
本当にちょっとした事かも知れませんが、早期発見・適所に少量散布は理想的な形です。早期に害虫・病気を株ごとに対処出来ればハウス内全体に影響を広げづに済むからです。

効率的な散布

農薬のハウス内全体散布の方法を数年前から変えました。それは、散布時に使用する噴口(ノズル)の機材です。
今までは高圧の水圧・大量の薬液が主流の散布方法でしたが、それを変えたのが「静電噴口」です。静電噴口は噴頭から出て来る霧にプラスの電圧をかけ、霧をマイナスに帯電させます。帯電した霧は作物に吸い付けられ、作物を包み込むように付着します。また、多くかかった所では薬液が滴り落ちるのが通常ですが、静電噴口ではムラ無く吸着する事が出来るのです。今は2種類の噴口を利用して散布しています。この方法により従来より3割の農薬削減に成功しています。

その他の取り組み

その他にも、有機系農薬(植物油などで出来た農薬)、抗菌マルチ(ビニールが抗菌使用なので、病原菌の繁殖を抑える)など色々な資材を試験・採用を繰り返しながら、これからも少しでも使用量を削減することを目標に取り組んでいきたいと思います。